愛とロマンな日常

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私の私による私のためのブログ

「このミステリーがすごい」歴代年間ランキング1位作品からさらに長編6作を独断と偏見で厳選し、言いたい放題所見を述べる記事

書籍・マンガ

本を読もうと本屋に行った際、数ある書籍の中から、どうやって読むタイトルを決めていますか。

ランキングなんかも参考のひとつになりますよね。鵜呑みはしないけど、参考にしようとかは思う事もあると思います。

この記事では、「このミステリーがすごい」で年間ランキング1位となった作品から、さらに私独自のフィルター(時間かけて読んで、あー読んだと満腹するのが読書の醍醐味だと思っているので、短編は除外。ディテールがしっかり描かれている骨太な作品が好きなので、なんとなく軟派な作品は除外。など)を通して、独断と偏見で厳選した6作品に対して、さらに言いたい放題感想を述べていきます。

『このミステリーがすごい!』は、1988年から別冊宝島で発行されている、ミステリー小説のブック・ランキング、またはそのランキングや覆面座談会・作品紹介の掲載されたミステリーのガイドブックのことである。略称は「このミス」。ランキングは投票形式で選ばれ、国内部門と海外部門よりそれぞれベストテンが選ばれる。2002年からは新人作家の作品を募集した「このミステリーがすごい!大賞」が創設された。公平を期すために宝島社は自社の作品を除外している

      出典 https://ja.wikipedia.org/wiki/

 

 

1991年の年間ランキング1位作品

新宿鮫 (光文社文庫)

新宿鮫 (光文社文庫)

 

 ただ独りで音もなく犯罪者に食いつく―。「新宿鮫」と怖れられる新宿署刑事・鮫島。歌舞伎町を中心に、警官が連続して射殺された。犯人逮捕に躍起になる署員たちをよそに、鮫島は銃密造の天才・木津を執拗に追う。待ち受ける巧妙な罠!絶体絶命の鮫島…。登場人物の圧倒的な個性と最後まで息をつかせぬ緊迫感!超人気シリーズの輝ける第1作。

人気シリーズなのですが、残念ながら私には良さがわかりませんでした。女性ボーカリストとはぐれ者の刑事の恋愛関係のくだりが、このイカついタイトルとギャップがあり過ぎます。

タイトル見て、紹介文読んで、本格的なハードボイルドを期待して購入したので、ギャルのボーカリストがでてきて、主人公と恋愛関係にあり、さらにメインストーリーに絡んでくると、ギャップに落胆してしまうのですよね。逆にハードボイルドを期待せずに購入したら、そんなに落胆することもなく、面白かったのかもしれません。

赤川次郎ばりに、もっと、青春小説っぽいタイトルならば、良かったのかもしれないですね。

 

1996年の年間ランキング1位作品

ホワイトアウト (新潮文庫)

ホワイトアウト (新潮文庫)

 

日本最大の貯水量を誇るダムが、武装グループに占拠された。職員、ふもとの住民を人質に、要求は50億円。残された時間は24時間! 荒れ狂う吹雪をついて、ひとりの男が敢然と立ち上がる。同僚と、かつて自分の過失で亡くした友の婚約者を救うために――。圧倒的な描写力、緊迫感あふれるストーリー展開で話題をさらった、アクション・サスペンスの最高峰。吉川英治文学新人賞受賞。

映画化されたので、織田裕二の印象が強いかな。ただ、濃厚なストーリーで、ディテールも書き込まれており、私好みの作品です。ディテールが書き込まれているので、かなりドラマティックなストーリーなのに、展開に無理がないです。和製ダイ・ハード。まさにその形容がぴったりです。

ただ、どのような苦境に立たされても、もうこれはだめだろうという場面でも、人間らしい葛藤の末に(無理のないレベルで)不死鳥のように立ち上がるその姿は感動ものです。

私の中では評価の高い作品です。エンタメ、かつ、感動必至ですよ。

 

1997年の年間ランキング1位作品

不夜城 (角川文庫)

不夜城 (角川文庫)

 

 新宿・アンダーグラウンドを克明に描いた気鋭のデビュー作!おれは誰も信じない。女も、同胞も、親さえも…。バンコク・マニラ、香港、そして新宿―。アジアの大歓楽街に成長した歌舞伎町で、迎合と裏切りを繰り返す男と女。見えない派閥と差別のなかで、アンダーグラウンドでしか生きられない人間たちを綴った衝撃のクライム・ノベル。

最後の方までテーマがわからない、メインのあらすじの弱さが残念ですが、ディテールはこれ以上ないというほど書き込まれており、また、文体のキャッチさが心地よく、ぐいぐい読める作品です。

ただ、純粋日本人の私としては、主人公の考えにそこまで感情移入できないんですよね。あくまで異世界というか、自分には関係ない所の話だなあと思ってしまいます。

あと、金城武はどこへ行ってしまったのでしょうね。 

 

2008年の年間ランキング1位作品

警官の血〈上〉 (新潮文庫)

警官の血〈上〉 (新潮文庫)

 

 昭和二十三年、警察官として歩みはじめた安城清二は、やがて谷中の天王寺駐在所に配属される。人情味溢れる駐在だった。だが五重の塔が火災に遭った夜、謎の死を遂げる。その長男・安城民雄も父の跡を追うように警察学校へ。だが卒業後、その血を見込まれ、過酷な任務を与えられる。大学生として新左翼運動に潜りこめ、というのだ。三代の警官の魂を描く、空前絶後の大河ミステリ。

警官の血〈下〉 (新潮文庫)

警官の血〈下〉 (新潮文庫)

 

 安城民雄は、駐在として谷中へと還ってきた。心の傷は未だ癒えてはいない。だが清二が愛した町で力を尽くした。ある日、立てこもり事件が発生し、民雄はたったひとりで現場に乗り込んだのだが―。そして、安城和也もまた、祖父、父と同じ道を選んだ。警視庁捜査四課の一員として組織暴力と対峙する彼は、密命を帯びていた。ミステリ史にその名を刻む警察小説、堂々たる完結篇。

親子三代のストーリーとか、日本人泣かせの設定ですね。私もこういうのに弱いんですよ。涙腺を攻めてきますね。

ドラクエもストーリーでは断然5が好きですもの。

親子三代の間にちりばめられた伏線の数々、最後など、読み進めていっても、まだまだ解決には程遠いなと思わせるストーリーの進捗であるにも関わらず、もう残りページわずか。

え、どうなるの、この小説、終わりにどんでん返しとかないの?と思ってしまうドキドキ感もいいですね。

名作だと思います。祖父の仇、父の仇。

 

2012年の年間ランキング1位作品

ジェノサイド 上 (角川文庫)

ジェノサイド 上 (角川文庫)

 

 イラクで戦うアメリカ人傭兵と、日本で薬学を専攻する大学院生。まったく無関係だった二人の運命が交錯する時、全世界を舞台にした大冒険の幕が開く。アメリカの情報機関が察知した人類絶滅の危機とは何か。そして合衆国大統領が発動させた機密作戦の行方は―人類の未来を賭けた戦いを、緻密なリアリティと圧倒的なスケールで描き切り、その衝撃的なストーリーで出版界を震撼させた超弩級エンタテインメント

ジェノサイド 下 (角川文庫)

ジェノサイド 下 (角川文庫)

 

 研人に託された研究には、想像を絶する遠大な狙いが秘められていた。一方、戦地からの脱出に転じたイエーガーを待ち受けていたのは、人間という生き物が作り出した、この世の地獄だった。人類の命運を賭けた二人の戦いは、度重なる絶対絶命の危機を乗り越えて、いよいよクライマックスへ―日本推理作家協会賞山田風太郎賞、そして各種ランキングの首位に輝いた、現代エンタテインメント小説の最高峰。

科学者の恍惚が良く伝わり、また、サイエンスホラー的要素もちりばめられた名作です。惜しむらくは、人種差別問題に対する記述を持ち込んでしまったところ。純粋にストーリーを楽しませる展開にすればよかったのですが、この話題は余計でしたね。

こういった問題に対する個人的なポリシーを持ち込むことよって、同調意見の読者も、反対意見の読者も純粋にストーリーを楽しめなくなってしまい、私的にはあまり好感が持てません。

サイエンスホラー的な設定が壮大かつディテールもしっかり描かれており、ストーリがよかっただけに、その点が非常に残念でした。

 

2013年の年間ランキング1位作品

64(ロクヨン) 上 (文春文庫)

64(ロクヨン) 上 (文春文庫)

 

元刑事で一人娘が失踪中のD県警広報官・三上義信。記者クラブと匿名問題で揉める中、“昭和64年”に起きたD県警史上最悪の翔子ちゃん誘拐殺人事件への警察庁長官視察が決定する。だが被害者遺族からは拒絶され、刑事部からは猛反発をくらう。組織と個人の相克を息詰まる緊張感で描き、ミステリ界を席巻した著者の渾身作。

64(ロクヨン) 下 (文春文庫)

64(ロクヨン) 下 (文春文庫)

 

 記者クラブとの軋轢、ロクヨンをめぐる刑事部と警務部の全面戦争。その狭間でD県警が抱える爆弾を突き止めた三上は、長官視察の本当の目的を知り、己の真を問われる。そして視察前日、最大の危機に瀕したD県警をさらに揺るがす事件が―。驚愕、怒涛の展開、感涙の結末。ミステリベスト二冠、一気読み必至の究極の警察小説

物語において、主人公以外の登場人物の描写って大事なのですよね。それをしっかり書き込まないと感情移入できない。物語自体が薄っぺらくなってしまう。

だから、本来は面白い小説を書こうとするのなら、どうしても長編でなければならないと思うのですが、どうでしょう。

この作品は、主人公もそうなのですが、それ以外の人物もしっかり書き込まれており、面白い。

そして、悪者はしっかりと悪者でなくてはならないとも思うのです。

ファイナルファンタシーなら、6のケフカのように。悪の動機がしっかりと描かれていないと、ボヤけた味になってしまう。その点でも、この作品ではしっかり描かれていました。

伏線よし、ストーリーよし、筆致よし。

名作だと思います。

 

言いたい放題、書きたい放題書かせていただきました。食わず嫌いで読んでいない作品もありますので、偏見を捨てて幅広く読んでみる必要もあると自認しています。

「このミステリーがすごい」年間ランキング1位作品で、読んでいない作品もありますので、そこからでも読んでみようかなと思っております。